鶴見台病院ご案内

鶴見台病院概要と沿革

~あたたかいファミリーのような医療を心がけています~

 鶴見台病院は、温泉リゾート都市大分県別府市の山手、鶴見荘園地区にあり、故山本哲次郎が昭和36年同じ市内にある山本病院の分院として設立したものです。 昭和54年に経営分離し、昭和59年山本紘世が院長となり、昭和63年医療法人化し、外来・管理部門、デイケア棟を新築して病床数を165床に増床し、精神科デイケア(大規模)を開始しました。

 平成2年、鶴見台病院創立30周年を記念して『鶴見台病院精神医療マニュアル(第1版)』を刊行し、 従来の各部門毎の症例検討会を一つにまとめ、医師、看護師、精神保健福祉士、臨床心理士、看護補助者などが一堂に会して、 病棟症例カンファランスをもつようにしました。また、年2回全職員参加による精神医療研修会を開催しています。
平成23年5月に南館新築工事を終え、現在、40床の15:1入院基本料(看護師比率70%以上)、 看護補助6対1の精神病棟と精神療養病棟(合計120床)で構成される定床数160床の単科の精神科病院です。 精神科作業療法や入院生活技能訓練療法(SST)を積極的に組み入れて長期入院の患者様が地域で生活できるように移行支援を行い精神科地域移行実施加算を算定しています。

 社会復帰活動として平成17年10月から開設したグループホームと精神科デイケア、訪問看護、入院生活技能訓練療法を取り入れて、 地域の社会復帰施設とも連携しています。平成15年4月日本医療機能評価機構の認定を受け、 『精神科病院らしくない専門病院』にするため、『安全と信頼』の理念のもと一同努力しています。 なお、平成29年1月より地域活動支援センター「カフェ・マインドつるみ台」を開設し、精神障害者等の皆様の地域生活の支援を行っています。
現在、理事長 山本正史のもと、地域と連携して職員一同頑張っています。

概要

  • 名称:鶴見台病院
    所在地:〒874-0838大分県別府市大字鶴見4075番地の4
    開設者:医療法人哲世会(理事長・院長 山本正史)
    管理者:理事長・院長 山本正史
    電 話:0977-22-0336 / FAX:0977-26-4081
  • 敷地、建物の概要
    敷地面積 10,066m2(3,045坪)/ 建物面積 2,788.21m2(844.9坪)/ 延床面積 8,416.99m2(2,550.6坪)
  • 許可事項
    病床数 160床(精神保健福祉法指定病床数 7床)
    診療科目 精神科、内科、心療内科
    基準関係 15:1入院基本料(看護師比率70%以上加算)/ 看護補助加算1( 6対1 )-----(40床) 精神療養病棟 60床×2病棟---(120床) / 精神科デイケア・ショートケア(大規模) 医療保護入院等診療料、精神科身体合併症管理加算 / 精神科作業療法、精神科地域移行実施加算 医療安全対策加算2、重度アルコール依存症入院医療加算 / 薬剤管理指導料、精神科応急入院施設管理加算 精神療養病棟入院料重症者加算1
  • 病棟構成
    本館2階 60床 精神療養病棟(解放)男女混合
    本館3階 60床 精神療養病棟(解放)男女混合
    南館 40床 精神一般病棟 解放および閉鎖 男女混合
    東館 大規模精神科デイケア 精神科作業療法室
    社会復帰棟 地域連携室
  • 付帯施設
    地域活動支援センター(カフェ・マインドつるみ台)/ 共同生活援助事業所(グループホームつるみ台)
  • 職員数
    医師 常勤 3名(指定医3名)非常勤10名
    看護師 43名 / 准看護師 9名 / 看護補助者 18名 / 精神保健福祉士等 9名
    公認心理師 2名 / 作業療法士 5名 / 薬剤師 1名 / 非常勤 2名
    管理栄養士 2名 / その他 27名
    合計 131名
  • 実習教育関連学校
    別府市医師会立別府青山看護学校、 大分大学教育学部人文学科、明豊高等学校専攻科、別府溝部学園高等学校看護科、 高知健康科学大学リハビリテーション学科作業療法学専攻、大分リハビリテーション専門学校作業療法士科、 藤華医療技術専門学校作業療法学科、別府大学人間関係学科
  • 医師研修施設
    臨床研修病院(協力型) 新別府病院・大分県立病院・大分中村病院・大分大学
    日本精神神経学会精神科専門医制度研修施設 / 日本老年精神医学会認定施設
  • 関連病院
    日本医科大学 / 久留米大学 / 大分大学 / 東京科学大学(旧東京医科歯科大学)
  • 厚生労働大臣が定める掲示事項

(令和7年4月現在)

基本理念・基本方針

基本理念

安全と信頼
鶴見台病院は、患者様はもちろん、家族の皆様、そして、病院職員と市民の皆様に常に『安全と信頼』を提供できるように努め、よい精神医療の実践をめざします。

基本方針

  • 私たちは、患者様が安心できる環境と医療を提供します。
  • 私たちは、患者様の権利を尊重し、自立への支援に努めます。
  • 私たちは、チーム医療の中で、他の部門と連携して、専門職としての役割を真心をもって担います。
  • 私たちは、常に自己研鑽に努め、豊かな人間性を持ちます。
  • 私たちは、病院の理念に従い、最善の治療ができるように日々切磋琢磨します。

看護部理念

安心と安全のもと心の通う看護の実践

方針

  • 相手の立場に立ち、思いやりのある態度で接します。
  • チーム医療を実践し、全人的看護を提供します。
  • 看護の質の向上を図るため、自己研鑽に努めます。 ※全人的とは・・・ 知識・技術に偏ることなく、人間性を全面的・調和的に育むことである。

院長ごあいさつ

 鶴見台病院は昭和36年に開設し、父 山本紘世 が昭和59年から院長となり、平成24年7月よりわたくし 山本 正史 が院長となっております。
病院の基本理念は『安全と信頼』で、当院は開設以来拘束をしない精神科病院として現在まで続けており、安心して静養できる環境を提供し、 社会復帰をサポートしております。

 コロナ禍におきましては第二類感染症のクラスター感染を起こさなかった日本でも数少ない病院として終えることができました。 最近はギスギスした人間関係が世界中で目立ちいろいろな事件が増えてきております。 当院では少しでも皆様が癒されるようにラブラドールレトリーバーのレイ君を迎え、外来通院や入院されている皆様の癒しになってもらっています。 嫌いでなければぜひ撫でてあげてください。

 治療におきましては必要最低限の処方での対応を心がけております。特に抗不安薬に関してはかなり厳しくしており、高用量の使用はしておりません。 入院での治療におきましては入院中より薬物調整だけではなく、活動性をあげるプログラムに参加していただき自宅への退院、 当院や他施設のグループホームへの入所をサポートしております。 退院し、外来通院では復職に向けて当院のデイナイトケアや地域活動支援センターでサポートを継続させていただいております。 最近では「親亡き後」問題を悩んでいる方も多いかと思います。当院では訪問看護もしておりますのでお気軽にご相談ください。 また当院の就労支援プログラムに参加し、就労をする方も増えてきており、今後も社会復帰支援にしっかり力を入れていきたいと思っております。

 精神科医療は単に薬を処方して終わりではなく、家庭環境や社会復帰のサポートもしっかり行う必要があると考えております。 これからも皆様から当院で治療を受けてよかったと思っていただけるよう、信頼される質の高い医療、看護、社会復帰支援の提供をしていきたいと思っておりますので、一層のご理解とご支援をよろしくお願い申し上げます。

鶴見台病院 理事長・院長山本 正史

『御礼(令和5年5月8日)』 当院で治療中の皆さまへ>>>

故 山本紘世前理事長のご紹介

鶴見台病院前理事 故 山本紘世(やまもとこうせい)

略歴

  • 昭和41年(1966)
    日本医科大学卒業
  • 昭和41年(1966)
    東京医科歯科大学医学部付属病院に於いて医学実地修練後、東京医科歯科大学医学部
    神経精神医学教室入局、副手、医員、文部教官助手、病棟医長
  • 昭和54年(1979)
    東京医科歯科大学難治疾患研究所犯罪精神医学部門講師
  • 昭和59年(1984)
    鶴見台病院院長
  • 昭和63年(1988)
    医療法人哲世会理事長 / 厚生労働省医道審議会精神保健指定医資格審査部会委員
    日本精神科病院協会医療政策委員会委員 / 病院経営管理委員会委員長
    日本精神科病院協会大分県支部支部長 / 大分県社会保険診療報酬請求書審査委員会委員
    大分県精神科病院協会会長 / 大分県精神医療審査会会長
    小規模精神科病院全国協議会会長 / 大分県精神科医会会長
    大分県精神保健福祉協会中央支部支部長を歴任
  • 令和3年(2021年) 逝去
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主な論文・著書

山本紘世、中村仁平、島薗安雄、宮坂松衛、福沢等

新しい脳波自動診断システムのシステム構成 。-とくに波形認知の新しい分析法を中心として。
精神経誌、77:127-159,1975

山本紘世

  • 波形認識法を用いたコンピュータ解析による健康成人脳波諸要素の正常値に関する研究。
    精神経誌、79:309-347,1977
  • 日本精神医学風土記-第4部-第10回 大分県。臨床精神医学、第23巻第13号、1695-1703、1994
  • 躁うつ病患者と病院管理。こころの科学、第68号、78-83、1996
  • 精神病院の外来治療とデイケア。こころの科学、第79号、49-53、1998
  • 日本精神医学新風土記(14) 大分県。臨床精神医学、第37巻第3号、327-330、2008
  • 精神科における危機管理・安全対策。
    山内俊雄総編集:精神科専門医のためのプラクティカル精神医学。570-575、中山書店、東京、2009.8
  • 第2章入院形態と行動制限、第3章 精神医療審査会と人権擁護。
    高柳功、山本紘世、櫻木章司編:三訂精神保健福祉法の最新知識-歴史と臨床実務。
    9-56、中央法規、2015
  • 鶴見台病院精神医療マニュアル(第8版)。鶴見台ホスピタルサービス、別府市、2019.9
  • 患者権利擁護のための告知文書。臨床精神医学、第46巻増刊号、22-31、2017
  • 信頼される精神科病院の構築を目指して-鶴見台病院のおもてなしとアメニティ。
    日本精神科病院協会雑誌、第38巻第4号、318-322、2019