入院のご案内
入院のご案内
鶴見台病院は医師、看護師等コメディカルスタッフをそろえ、皆さまが安心して治療を受けられる態勢を整えています。
入院ご希望の方は、医師、師長や精神保健福祉士、事務室にご連絡をいただき、診察の後に入院の適否を決定させていただきます。
決められた入院定数を守るために、場合により一時お待ちいただく場合もございますのでご了承ください。
精神科入院に際しましては、患者さまの人権擁護のために家族の皆さまにも同伴していただき、入院の際は患者さまへのお知らせと同意にお立ち会いください。

精神病院入院の特徴
精神科病院への入院は、患者様の行動を制限したり、代理行為をしたりすることがありますので、 内科や外科などの一般科への入院にはない法律や幾つかの入院手続きがあります。
第一には、法律にかかわる事柄で、精神保健福祉法とその関連法令で規定された入院形態に (1)任意入院 (2)医療保護入院 (3)措置入院 (4)応急入院があります。また医療観察法による (5)鑑定入院もあります。
第二は面会、通信、外泊、外出、閉鎖病棟入院など精神科病院でしばしば起り得る入院中の行動制限行為と、 私物管理や日用品費の取り扱いなどいわゆる代理行為に関する事柄です。
最近は代理行為をなくしてできるだけ患者様自身にやっていただき、開放的な処遇を心掛けていますが、 いずれにしても、精神科病院への入院に際しては、患者様の行動制限や事故発生の可能性が常にありますので、 患者様及びご家族へ入院当初に十分な説明をし、ご理解をしていただいております。
入院時の費用
入院保証金 | 6万円(退院時に清算、ご返却いたします) 生活保護法該当者は必要ありません。 |
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生活管理費 | 金銭管理事務連絡費用など医療保険給付外費用で一日70円をいただきます。 |
小遣い管理費用 | 希望の方は患者様の能力により1,200円~4,500円かかります。 |
私物洗濯費用 | 希望の方は原則1ヶ月契約で、途中で入退院の場合は10日単位で計算します。 詳しくは、私物洗濯契約書でご確認下さい。 |
患者様小遣い | おやつ、日用品、電話代など患者様は平均1万5千円程度使われています。 |
※なお、病院は立て替えは一切いたしません。
入院時のお支払い
医療費は毎月末に締め切りますので、自己負担額を翌月10日までにお支払いください。
ご不明の点は入院事務室にお問い合わせください。
入院時の必要品
マイナンバーカード(資格確認証)及び入院保証金 | |
着替え(洗濯物を業者に依頼する場合) 普段着(トレーナーなど) 5組以上 下着(上下) 5組以上 パジャマ 2組以上 洗面用タオル 5枚以上 (危険防止のため、長いヒモがついたものはお避け下さい) | |
室内用履物:運動靴 サンダルでもよいが、踵の低く滑りにくいもの。 できれば、散歩や運動に使える運動靴をそろえて下さい。 | |
必要に応じて、冬は毛布、夏はタオルケットをご用意下さい。 | |
洗面入浴道具及び衛生用品 歯ブラシ、歯磨き粉、シャンプー、爪きり、ティッシュペーパー、 歯磨き用及び湯呑み用コップ(プラスチック製など割れないもの) それぞれ1個(洗面器や石鹸及び入浴用タオルは病院が用意いたします) | |
生理用品(ショーツ、ナプキン) | |
ヒゲソリ、ラジカセ等を使用する場合は、電池式で大きくないものにして下さい。 その他電化製品をご使用になる時は、病棟主任にご相談下さい。 ※故障、紛失、破損などについては責任を負いかねますのでご了承ください。 |
*持物には名前を記入して下さい。
*貴重品の持ち込みは、ご遠慮下さい。紛失しても責任は負いかねますのでご了承下さい。
持ち込みが禁止されているもの
危険物の持ち込みはご遠慮下さい。 煙草およびライター、マッチ、ハサミ、鏡など 閉鎖病棟では、スプレー式やシンナー含有化粧品、コードやひも類、 病状によりベルト類 |
*モバイルバッテリー等
発火等の恐れがある為、持ち込みをお断りさせていただいております
入院のしおり
ご不明な点は、なんでも遠慮なくお尋ねください。

起床時間 | 朝7時頃までに起床してください。 |
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起床時間 | 夜10時に消灯となります。 |
食事時間 |
朝食 8時 昼食 12時 夕食 18時 食事は、患者様一人一人に栄養管理計画書を作成し、栄養管理を実施しています。 |
服薬時間 |
主として、毎食後と就寝前(20:45時頃)ですが、病状で異なります。 病室及びデイルームで看護師がお薬をお渡ししますので、看護師の指示に従って下さい。 自分の名前を必ずご確認下さい。 |
検温時間 | 毎日9時ごろより、デイルームまたは自室で検温します。 検温は入院当初や発熱時、経過観察時など病状で適時多く行なわれます。 |
入浴日 |
9時ごろより温泉に入浴します。 ●本館2階・南館 介助の必要な方………月曜日、水曜日、金曜日(状態により適時入浴) ご自分で入れる方………毎日 ●本館3階 火曜日、木曜日、土曜日(状態により適時入浴) 南館では個室入浴ができますが、1回220円いただきます。 |
衣類交換 |
下着は毎日、その他の衣類は入浴日に交換して下さい。 自分で管理できない方は、看護師が指導、管理します。 |
洗濯 |
下着や衣類の洗濯は業者に委託するか、ご家族で洗濯をして下さい。 患者様ご本人による洗濯は衛生管理面からご遠慮させていただいております。 |
シーツ交換 |
毎週火曜日に行います。本館3階病棟は水曜日です。 病院職員がシーツ交換を行いますが、指示に従ってご協力下さい。 |
物品貸出 | はさみ、果物ナイフはナースルームで貸し出しますが、髭剃り、爪きり、耳かきは衛生上の関係もあり、自分でおそろえ下さい。 |
新聞・テレビ・ラジカセ |
新聞、テレビは、デイルームでご覧下さい。 ラジカセは、電池式の物を用いて各自で他に迷惑をかけない範囲でお聴きください。 |
たばこ | 煙草は、全館、敷地内禁煙です。全ての病棟は禁煙病棟ですので、喫煙できません。 |
買い物 |
マインドショップ(売店)で購入できます。 また、毎週木曜日、スカイホールでおやつの買い物ができます。(平均1,000円程度) 日用品や化粧品などの買い物は必要時に申し出ていただき注文します。 なお、小遣い残金や物品によっては、調整、制限することもあります。 お金を自己管理できる患者様は、小遣いを自己管理してマインドや自動販売機で購入したり、外出しての買い物ができます。 |
手紙・電話 |
通信は自由です。手紙はナースルームにお出しください。電話は公衆電話をお使いください。 家族の皆様も直通番号でおかけください。 携帯電話のご使用は医療上及び他者への迷惑を勘案し、許可制となっています。 |
面会 |
面会は、治療上大切なことです。できるだけ9時から17時までの間においでください。 ナイフ、ライターなどの危険なものの持ち込みは禁止します。 病状により、面会を遠慮願うことがありますが、必ず院長、主治医、師長等にお会いください。 |
外出外泊 |
できるだけ事前に院長、主治医、師長等に連絡を取り、日時を決めてください。 病状により、できないこともあります。 なお、措置入院の仮退院手続きには時間がかかりますので、早めにご連絡ください。 |
作業療法・レク療法 |
治療の一貫として、色々な作業療法とレクリェーション療法、生活技能適応訓練を行っています。 また、社会復帰活動として料理教室、食事会などやデイケアがありますが、保険給付外の材料費や交通費は実費を負担していただきます。 |
退院 |
院長、主治医、師長等にご相談ください。 なお、措置入院の場合は、措置症状(自傷他害のおそれ)がなくなれば、 病院からも御家族へご相談申し上げますので、ご協力ください。 退院後、精神科デイケアや訪問看護がありますので、ご利用下さい。 |
医療相談 |
経済的なこと、社会復帰についてなど気軽にご相談下さい。 精神保健福祉士や事務職員が対応させていただきます。 |
苦情受付 |
院長、師長、事務長、各病棟主任などにお申し付け下さい。 また、各病棟及び外来に目安箱『院長への手紙』を用意しています。 |
入院中の皆様の権利について/看護基準
◆入院中の皆様の権利について
入院中の皆様は、適切な医療を受け、安心して療養に専念することができるように、次の権利を有しています。
- 個人として、その人格を尊重される権利
- 自分の受けている治療について知る権利
- 状態に応じた適切な治療及び対応を受ける権利
- 治療計画過程で自分の意見表明や自己決定できる援助を受ける権利
- 公平で差別されない医療及び対応を受ける権利
- 通信・面会の権利
- 退院請求及び処遇改善を申し立てる権利
- 開放的、明るい、清潔、落ち着ける環境で治療を受ける権利
- 最小の制限のもとで治療を受ける権利
なお、皆様は権利とともに義務も発生いたします。入院生活を送っていただくうえでは必ず病院規則はお守り下さい。
◆鶴見台病院看護基準の原則
- 開放的処遇と最小限度の制限を原則とします。
- 任意入院者は開放病棟入院を原則としますが、患者様症状や病棟の患者構成を勘案し、患者様及び家族に説明して同意のうえ閉鎖病棟に入院する場合もあります。
- 医療保護入院者は原則閉鎖病棟に入院しますが、症状や患者様及び家族の希望により開放病棟処遇をすることもあります。
- 措置入院者は閉鎖病棟処遇とします。
- 隔離室は極力使用しない努力をしています。隔離室収容した場合でも短時間使用とし、試験的な開放をして隔離室に入室させない対策を立てています。
- 当院では身体拘束はしません。危険が切迫し、どうしても拘束が必要になりそうな場合は終日看護職員が付き添うか、家族に状況説明して付き添ってもらっています。
- 入院時より退院、社会復帰を念頭に患者様の能力低下が起きない対策を立てます。
- 患者様の個々の希望をできるだけ取り入れた看護計画を立てます。
退院のしおり ~退院される患者様とご家族の皆様へ~
退院、こころからおめでとうございます。
これからは、皆様は病気入院のため一時障害された社会生活を回復させるため、家庭や職場、そして学校などでの活動を徐々に努力、頑張って行かねばなりません。
退院という嬉しさ、楽しさばかりではなく、色々な苦しさが待っています。
それを乗り切って、初めて本当の退院、社会への復帰と言えます。
そのために、次のような事柄を知って、それを守ったり心得て、行動、努力してください。
自分だけではなかなか出来ないことでも、家族、病院、仲間、職場などと一緒に頑張れば出来ないことはほとんどありません。
一緒に頑張りましょう。
-
社会復帰、社会参加を失敗させる一番の原因は、病気の再発です。
再発さえしなければ、社会の場で生活していけるのです。-
必ず外来通院しましょう。
外来通院している人の多くは、再入院をせずにすんでいます。再入院しても軽く、短期入院で治っています。 -
薬は長期に飲んでください。
今のところ病気を根本から治してしまう薬はまだありません。薬で病状をおさえているともいえます。
万一、長期にわたり服薬を中断したり、怠薬しますと再発するおそれが強くなります。 -
薬の副作用は心配しないでください。
現在使用されている薬は、長期間服用しても副作用はほとんどないとされています。
病気がだんだんと安定してくると同じ薬の量でも眠気や口の乾き、体のだるさなどを感じることがあります。
その時は主治医に相談し、薬を調整してもらってください。また、定期的に血液検査や心電図、脳波などで副作用チェックをします。
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必ず外来通院しましょう。
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規則正しい生活をしましょう。
- リズムのある日常生活をしましょう。
- 高望みはせず、身近な事柄から、一つ一つ焦らずやり終えるようにしましょう。
- 家にこもってばかりいず、外出したり、仲間と会って対人生活関係を充実させていきましょう。
- 眠れないやいらいらするときは、要注意です。すぐ相談をしましょう。
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通常の外来でよりもさらに作業能力や社会生活能力を伸ばし、仲間作りをして社会復帰、再発防止をめざす治療法の一つとして
昼間は病院に通う鶴見台病院精神科デイケアやショートケアがあります。
すぐには就労や仕事ができなくても社会の中で自立的な生活が出来るようにし、患者様の生活可能性を拡大し、生活全体としての 質を高め、社会復帰と社会参加が出来るように指導・援助するもので週5日間行っています。
詳しくは、主治医など職員へお尋ねください。なお、精神保健福祉センターでもデイケアはおこなわれています。 -
外来通院費用が安くなる自立支援医療費(通院医療費公費負担)制度があります。
主治医または事務へご相談ください。この制度は患者様に長く外来通院を続けてもらい、入院をせずに治療することを目的に 作られたものです。 -
治療は、患者様、家族、医師、コメディカルスタッフなど多くの人の協力があって、はじめて成功するものです。
あまり病院や主治医を変えず、腰を落ち着けて治してゆきましょう。病院は午後からは入院患者様の治療や社会へ向けた活動が多く なります。できるだけ午前中に外来受診して主治医の診察を受けてください。主治医の日程は事務へ電話でお問い合わせください。
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看護師、精神保健福祉士がご自宅などへ訪問する訪問看護もとても有効です。
ご希望の方は、主治医、または、医療相談室へご相談ください。 -
患者様だけでなく、時には家族の皆さんも外来へ同伴してください。
もし、同伴できず、患者様に病状変化ある時は電話などで連絡をください。
鶴見台病院 院長 (令和7年4月)
